「社会人エンジニアはまず初めにどのプログラミング言語を学ぶべき?」では、「学ぶべき言語で迷ったらJava」と書いています。

でも、「Javaの案件はSESが多い」とか、「労働環境が劣悪」みたいな意見もあるよね?
「迷ったらJava」という結論に疑問を持った人もいると思うので、説明します。
- どの言語、案件を選ぼうとも、SESはエンジニアの主流な契約形態の1つ
- JavaだからSESなのではなく、どのプログラミング言語だろうとSESは主流
- 「SESだから労働環境が悪い」とは言い切れないし、決めつけることは暴論
「SES」というのは「準委任契約」のことで、時間で精算する契約(140~180時間/月)。
相場は、スキルによってピンキリですが、1時間あたり3,500円~4,500円がボリュームゾーン。
※単価4,000円、月160時間で64万円
確かに、テストだけをする「テスター」だったり、システムを監視(保守)する「オペレーター」がメインのSESなら、単価は、かなり低くなるので避けたほうがいいですが・・・。
ただ、きちんと基本設計~開発~運用保守をこなすJavaエンジニアとしての仕事があれば、4,000円前後(160時間で毎月64万円)は普通なので、問題ないです。
Javaに限らずSESの案件が主流。副業やフリーランスも同様
もっと言えば、副業やフリーランスの案件もSESが中心。
ただ、単価が高いので、副業でも月10~20万円。週5の稼働であれば、月50~60万円以上は当たり前にもらえます。
- 【週2~3稼働で月10~20万円】ITプロパートナーズ
(首都圏中心の副業)
- 【週2~3稼働で月10~20万円】クラウドテック
(全国区の副業)
- 【フリーランスエージェントの最大手】レバテックフリーランス
(週5案件メイン)
■ITプロの案件例

■レバテックフリーランスの案件例

【バックエンドエンジニアになる】バックエンドエンジニアになるには?スクール・言語の選び方と3~6か月後に転職するための具体的な方法を解説
プログラミングにおけるSESとは、そもそも何かを簡単に説明

SES(システム・エンジニアリング・サービス)とは、そもそも何ぞや?
と思ってる人も多いと思うので、簡単に説明します。
時間単位で精算
「SES」≒「準委任契約」のことで、まともに書くと長くなるのですが。
SESは、「技術的なこと(法律以外の専門的なこと)は、他社のエンジニアにお任せ(外注)。お金払って、時間単位で精算するよ~」的な契約です。

例えば、発注者が受注者に「1時間あたり3,000円でエンジニアとしてシステム開発してね」というのがSESです。
派遣と準委任契約の違い

派遣と準委任契約って何が違うの?
と思った人もいるかもしれません。
基本情報技術者試験的には「派遣は指揮命令権があるけど、準委任にはない」的な違いはあるけど。
本質的なことを言えば、あまり違わないです。
大人の事情ワードのなかの、さらに大人の事情ワードの1つ。あとは察してください 笑。
SESがいいか、悪いかは、エンジニアの作業単価で判断する

結局、SES≒派遣なのかよ。
じゃあ、興味なし。
と思った人もいるかもしれませんが、SESが悪いわけではありません。
「その人が、何ができて、いくら支払ってもらえるか?」
「何ができるか?」によって、決定した作業単価以外に、SESがいいか、悪いかが決まります。
単純労働や運用保守のSESは確かに悲惨だと思う
同じSESでも、
- 単純労働(「エンジニア」とは名ばかりの資料作成がメイン)
- 運用保守(完成して、実際に動いてるシステムに異常が発生しないかを見守る仕事)
- プログラム書いて簡単なテストをしたら役割が終わる
これらに当てはまって、なおかつ短期的な契約だったりすると単価が安いです。
いわゆる「テスター」や「オペレーター」のままだとすると、「SESはやめとけ!」は、当てはまると思います。
設計・要件定義ができるようなエンジニアのSESの単価は高い

Javaが書けるだけでなく、プログラムの設計もできます!

お客様と打ち合わせ(要件定義)ができます。
プロジェクトのまとめ役もお任せください!
みたいにいえる、SESのエンジニアであれば、単価は高いです。
「どのくらいか?」はここでは書けないけど、けっこうビックリする額です。副業レベルであっても。

【関連記事】バックエンドエンジニアの副業は4つ。実務経験あれば休日の案件を
ボロクソに言われがちだけど、実力があれば、「SESも悪くないし、普通に稼げる」ってなります。
※「え?システム開発のプロジェクトのまとめ役(リーダー・マネージャー)も、外注するの?」と思った人は、正しい感覚だけど、そういうもんです。
JavaのSESがいいのか悪いのかも同様。エンジニアの作業単価に比例
JavaはSESが多いと仮定して(実際がどうかは誰も知らないし、知っている人がいたら怖い)。
Javaでも結局は何ができるのかが大切
Javaであろうと、「何ができるのか?」という点と「単価」が命です。
単価が安いパターン
「JavaのコーディングとJUnit(Javaのテスト用のプログラムを作るもの)を使ったテストならできます。設計や打ち合わせ?無理です!」
みたいなエンジニアだと、単価が安め。
稼働日数と稼働時間で稼ぐしかないので、つらいです。
単価が高いパターン
「簡単なJSPモック(画面イメージ)をサクッと作って、お客様と打ち合わせしながら、設計。コーディングの時は、プロジェクトメンバが使う、Javaの共通関数も真っ先に作る」
みたいなエンジニアであれば、Javaだろうと単価は高いし、大切にされます。
単価と労働環境は比例
そして、単価が高いところ(人)ほど、おおむね労働環境がいいというか、比例関係にあって。
エンジニアは良くも悪くも、実力主義。
「SESだから」とか、「Javaだから」で良しあしを決めるのは、あまりに暴論です。
どんな言語であれ、単価の高い人は、下記の通り。
- お客様と打ち合わせできる人>どんなプログラムにするかを設計する人
- どんなプログラムにするかを設計する人>プログラムを書く人
- プログラムを書く人>テストをする人
- テストをする人>動いているシステムを監視する人
これらのことは、わりとエンジニアの常識だったりします。
SESでなくPythonやRubyのWeb系の自社開発エンジニアは楽なのか?

でも、Web系って自社開発多いって聞くし・・・。
Web系に特化したPython(AIや統計解析に強い)や、Ruby、Go言語(ここ数年のトレンド)のエンジニアであればいいのか?
と言われると、何とも言えないです。
大企業の自社開発ならたしかにいいのかも
確かにDeNAやサイバーエージェント、ガンホーみたいな大きなWeb系の会社はRubyかPythonが多い印象です(RubyやPythonやGo言語はWeb系に特化してるから、ある意味当然)。
誰でも知っているようなWeb系の会社の自社開発であれば、たしかに待遇もいいのですが。
ただ、結局は、新卒至上主義(=学歴か理系採用)か。
転職組であれば、超がつく実力主義かのどちらかであって。
入社難易度は、かなり高めと考えます。
※「そんなの関係ない!我こそは、大企業のエンジニアに転職する実力がある!」と思った人は、当サイトの記事を読んでないはずなので・・・。
Ruby・Pythonだろうと結局はSESが中心
ただ、大企業の1ランク下の企業になったとたん。
悲しいことに(?)、SESが一気に主流となります。
「SESを絶対に、何としても避ける!」としてしまうと、選択の幅は一気にせまくなる上に。
超大手以外で自社開発をやっていたとしても、「自社開発は確かにやってる。でも、社員の半数はSES」みたいな会社も多いのが事実。
※自社開発を中心にやってる(独自のサービスを持っている)小さな規模の会社もあるだろうけど、探すのは、かなり大変
「結局は、SES」となると、やはり「何ができるのか?」と「単価」で勝負することになります。
最後に:テストやPG以外ができないとJavaやSES以前の問題

SESも悪くないのか。
でも、やっぱり自社開発のほうが絶対いいよな・・・
って考えた人も多いと思います。
たしかに、SESは大人の事情ワードなので・・・。
なんとなく、避けたくなる気持ちもわかります。
JavaのSESが多いなら(※本当のところは誰にもわからない)、学ぶ前に不安になるかもしれないですね。
ただ、一つだけ忘れないでほしいのが「プログラミングだけできても微妙なのはどの言語であっても同じ。設計や要件定義ができるスキルもあったほうが絶対にいい」ということです。
RubyだろうとPythonだろうと同じです。プログラムを書くだけだと、単価は低いです。
自社開発のエンジニアを目指すにしても、「そんな人、他にもたくさんいるから、いらんよ」ってなります。
「Javaだから悪くて、他の言語だからいい」という次元の話ではなく「何ができるか?」が肝心。
それがSESであれば、「単価はいくらか?」がエンジニアが勝負するべきこと。
「SESエンジニアとして獲得できる案件の単価=将来」といっても過言ではありません。
- 【週2~3稼働で月10~20万円】ITプロパートナーズ
(首都圏中心の副業)
- 【週2~3稼働で月10~20万円】クラウドテック
(全国区の副業)
- 【フリーランスエージェントの最大手】レバテックフリーランス
(週5案件メイン)
これからエンジニアになるのであれば、まずはプログラミングができないと、話になりません。
目の前のことに集中して、確実にスキルを身に付けてください!
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